一人医師医療法人の監事の親族制限に対する指導について

一人医師医療法人のクリニックの監事について指摘があったので、都庁の担当さんにその取扱いの正しい指導法をお教えいたしました(^o^)。

一人医師医療法人の監事については、「出来ない』と言う指摘の仕方は厳密には間違いです。医療法関係の条文上では理事の親族が監事になることを禁止した明文はありません(職員兼務は48条で禁止されている)。

社会医療法人、特定医療法人については、モデル定款の16条において、理事の親族が監事になれないことが規定されている為、内部自治(定款自治)によって監事が理事の親族ではなれないと言えます。

医療法人運営管理指導要綱は平成24年3月30日の改正においても、その適用対象は『病院・老人保健施設のみ』とされており、その通知上に『一人医療法人にあたる診療所は要綱の対象としない』と明記されているため、指導要綱を根拠に監事が親族に『なれない』とは言えないのです。

ただ、医療法人の健全な運営の観点からは、クリニックも病院・老健施設も法人として同等であり、クリニックも病院等と同様な運営が望まれることから、同様な指導がされます。

特段の事情があるとか、時間が多くかかることになっても行政とやりあいたいと言うような特殊なケースでなく、スムースに手続きを進めたいと言う通常のケースであれば、素直に指導に従った対応をした方がスマートな対応だと思います。