【医療法人】社員と理事の違いは何ですか?

ブログ担当の伊藤です。

私はいろいろ趣味があり、クラシックギターも弾いています。
ただ、クラシックギターは少しマイナーな楽器なので、初めての方にはよく説明を添えています。

エレキでもアコギでもありません。
クラシックギター(クラギ)です。
コードを押さえて弾くというより、楽譜どおりに音を積み重ねていきます。
見た目はアコギに似ていますが、弦はスチールではなくナイロン弦です。

特徴を並べるよりも、「何が違うのか」を伝えた方が、意外と理解してもらいやすいと感じています。
もっとも、百聞は一見に如かず、実際に見て、聞いてもらうのが一番早いのかもしれませんが。

さて、本日は医療法人における「社員」と「理事」の違いについてです。

弊社では医療法人様からご相談を受ける際、具体的な状況確認として
「社員の方はどなたですか?」
とお聞きすることがあります。

すると、意外にも
「正直、よく分かりません」
というお答えをいただくことが少なくありません。

医療法人の定款には、通常「社員」および「理事」に関する章が設けられており、
それぞれに役割が明記されています。
あらためて整理すると、その違いは次のとおりです。

医療法人における「社員」と「理事」の違い

項目 社員 理事
法的な位置づけ 医療法人の最高意思決定機関(社員総会)を構成する者 医療法人の業務執行機関
根拠 医療法第46条の3、第46条の4 医療法第46条の5
主な役割 社員総会で法人の重要事項を決定する 決定された方針に基づき法人を運営・執行する
主な権限 ・定款変更の決議
・理事、監事の選任・解任
・事業計画、決算の承認 等
・診療所の運営管理
・職員の管理
・契約行為の実行 等
意思決定の場 社員総会 理事会
議事録 社員総会議事録(必須) 理事会議事録
人数要件 原則3人以上(※定款で定める) 原則3人以上
医師である必要 医師でなくても可 原則として理事長は医師
日常業務への関与 原則なし あり
よくある誤解 「社員=従業員」ではない 「理事=すべての意思決定者」ではない
  • 社員は「働く人」ではなく、「決める人」
  • 理事は「決める人」ではなく、「動かす人」

・定款変更
・理事の交代
・分院開設
・医療法人の承継
などの手続きで必ず問題になります。

定款変更の手続きを行う際、提出書類として必ず求められるのが
「社員総会議事録」です。

案件の内容によっては、これに加えて
「理事会議事録」
の提出が必要となる場合もあります。

いずれの場合も、前提として
・誰が社員なのか
・誰が理事なのか
という法人内部の構成が整理されていることが重要になります。

ご相談の前に、一度この点を確認・整理していただけると、その後の手続きが非常にスムーズです。

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