【医療法人】管理者異動の手続きについて
ブログ担当の伊藤です。
最近、アホウドリの話をよくしています。翼を広げると2メートルほどになり、飛ぶことに特化した鳥だそうです。
一方で、陸上では歩くのが得意ではなく、その姿から「アホウドリ」と呼ばれるようになったとか、ならなかったとか…
滑空する姿はとても優雅とのこと。
いつか実際に見てみたいものです。
さて、弊社は医療法に基づく手続きに特化した行政書士法人です。
春は人事異動の時期でもありますね。
複数の診療所を運営されている医療法人様では、管理者の異動をご検討されることもあるかと思います。
今回は、すでに理事である医師が管理者として異動する場合の手続きについて整理します。
1 診療所の管理者とは
■ 医療法第10条・第12条
- 病院および診療所には管理者を置かなければなりません。
- 管理者は医師または歯科医師でなければなりません。
- 管理者は当該医療機関の業務を統括します。
なお、理事長=管理者である必要はありません。
2 管理者の責務
■ 医療法第15条
管理者は次の事項について責任を負います。
- 医療の安全確保
- 医療従事者の監督
- 施設・設備の適正管理
- 診療録等の管理
- 法令遵守
実務上は、医療安全管理体制の整備、感染対策、個人情報保護体制、広告規制対応なども含まれます。
3 管理者の常勤性
医療法上「常勤」という明文規定はありませんが、
- 原則として当該診療所の診療時間内は常時勤務していること
- 他医療機関との兼務は原則不可(例外的に認められる場合もあり)
と行政実務上整理されています。
具体的判断は都道府県の運用基準によります。
4 同一法人内で管理者を交代する場合
例:AクリニックとBクリニックの管理者を交代するケース
■ 手続き先
- 保健所
- 地方厚生局
■ 保健所への主な提出書類(一般的な例)
- 管理者の変更届(「病院(診療所、歯科診療所又は助産所)開設許可(届出)事項一部変更届」という書類名のことが多い)
- 医師免許証の写し(原本提示または原本証明付写し)
- 臨床研修修了登録証(免許証取得年度による該当者は、原本提示または原本証明付写し)
- 職歴書
- 理事であることが確認できる議事録
※様式や必要書類は保健所ごとに異なります。
■ 厚生局への主な提出書類(一般的な例)
- 保険医療機関・保険薬局・生活保護法指定医療機関届 届出事項変更(異動)届
- 保険医の登録票の写し
■ 届出期限
変更後10日以内(医療法第8条)
■ 都道府県への役員変更届
すでに理事である医師が管理者となるだけの場合、理事の変更がないため、都道府県への役員変更届は不要です。
まとめ
管理者の異動は「法人内の人事」であっても、医療法上は届出事項です。
期限は変更後10日以内と短いため、事前に必要書類を整理しておくことが重要です。
弊社では管理者変更手続にも対応しております。
円滑な届出のためには、お早めにご相談ください。
詳細はホームページ内の「お問い合わせ」よりご連絡ください。

